日本を訪れる外国人観光客が増える中、観光地でのマナーをめぐる問題がたびたび話題になります。
今回、韓国のネット掲示板「ILBE」で取り上げられたのは、大分県別府市にある「かまど地獄」の足湯で、一部の韓国人観光客が飲食禁止のルールに従わなかったとされる出来事です。
投稿では、足湯に入りながら卵を食べている様子を写した動画などが紹介され、投稿者は韓国人観光客の行動を批判的に取り上げました。
この出来事は韓国メディアでも報じられ、単なる日本旅行中のトラブルではなく、海外旅行におけるマナーやルールをどこまで守るべきなのかという議論にも発展しています。
何が起きたのか
報道によると、2026年8月22日、日本の有名温泉観光地を訪れていた人物が、足湯の中で卵を食べている韓国人観光客のグループを目撃したといいます。
場所は大分県別府市の「かまど地獄」。
かまど地獄は、温泉の噴気を利用して調理した「温泉たまご」などが知られている観光スポットです。韓国人観光客も多く訪れる場所として紹介されています。
ところが、今回問題になったのは卵そのものではありません。
卵を食べていた場所が足湯の中だったことです。
報道によれば、足湯には飲食を控えるよう案内する表示があり、さらに韓国語でも案内が行われていたとされています。
情報提供者は、観光客に足湯内では飲食できないことを伝えたものの、観光客はそのまま食べ続けたと説明しています。
「温泉卵が有名なのに、なぜ食べてはいけないの?」
今回の出来事で、少し分かりにくいのがこの部分です。
かまど地獄では温泉を利用した卵などが観光名物になっています。
そのため、
「温泉卵を売っている場所なのに、なぜ食べてはいけないの?」
と感じる人がいるかもしれません。
しかし、問題は食べ物そのものではなく、食べる場所です。
温泉施設や足湯では、不特定多数の人が同じお湯に足を入れます。
そこに食べ物や飲み物を持ち込めば、食べ物の破片や容器などが湯の中に落ちる可能性があります。
また、食べ物を扱う場所と足を入れる場所を分けることで、衛生面や施設管理上の問題を避けることができます。
今回の報道でも、足湯内での飲食禁止は衛生上の理由によるものと説明されています。
つまり、
「温泉卵を食べてはいけない」のではなく、「足湯に入りながら食べることが禁止されている」
という点が重要です。
なぜ韓国語の案内まで用意されていたのか
今回特に注目されたのが、韓国語による案内です。
報道によれば、足湯には飲食禁止を知らせる表示があり、さらに韓国語による案内放送も流れていたとされています。
これは、日本の観光地が外国人観光客への対応をかなり意識していることを示す一例でもあります。
日本語だけでなく、
・韓国語
・英語
・中国語
など複数の言語で注意事項を表示する観光地は珍しくありません。
外国人観光客が増えるほど、「日本人なら当然分かるルール」を外国人にも伝える必要があるからです。
今回のように韓国語で案内していたのであれば、少なくとも言語の違いだけを理由に「ルールを知らなかった」と説明するのは難しくなります。
海外旅行では「知らなかった」が通用しない場合も
海外旅行では、日本とは異なるルールや習慣に遭遇することがあります。
例えば、
・温泉での入浴方法
・寺院や神社でのマナー
・公共交通機関でのルール
・飲食可能な場所
・写真撮影の可否
などです。
日本人が海外に行った場合も同じです。
現地では当然だと思われているルールを知らずに、日本では問題にならない行動をしてしまうことがあります。
だからこそ海外旅行では、
「自分の国では普通だから」ではなく、「今いる場所のルールは何なのか」
を確認することが重要になります。
これは国籍に関係なく、すべての旅行者に当てはまる話です。
韓国でも「海外で迷惑をかけるべきではない」との声
今回の出来事を紹介した韓国メディアでも、情報提供者のコメントが紹介されています。
情報提供者は、韓国でも外国人が迷惑行為をすれば嫌がる人がいることを指摘し、韓国人も海外に出た際には同じような行動をしないでほしいという趣旨の意見を述べています。
この部分は、今回のニュースを考えるうえで重要です。
「韓国人だから問題なのか」という話にしてしまうと、議論が国籍批判に偏ってしまいます。
むしろ、
外国人観光客が増えれば、どの国でもマナー問題は起こり得る
と考えたほうが本質に近いでしょう。
日本人が海外でルールを破れば、その国の人から批判される可能性があります。
同じように、日本を訪れる外国人にも日本のルールを守ってもらう必要があります。
温泉地にとって「衛生管理」は重要
足湯は温泉を気軽に楽しめる施設ですが、一般的な飲食店とは環境が異なります。
多くの人が同じ湯に足を入れるため、施設側は衛生状態を維持しなければなりません。
飲み物をこぼしたり、食べ物を落としたりすれば、清掃や管理の負担も増えます。
そのため施設側が、
「ここでは食べないでください」
と明確なルールを設けること自体は不自然ではありません。
むしろ、観光客が増えるほど、こうした細かなルールを明確にする必要があるでしょう。
「温泉卵」と「足湯」を分けて考える
今回のニュースで誤解しやすいのが、
「温泉卵を食べること自体が問題だった」
と受け取ってしまうことです。
そうではありません。
温泉地では温泉を利用した食品が観光の楽しみになることがあります。
一方で、食べる場所については別のルールがあります。
これは、
「レストランで食事をする」
「電車内で食事をする」
「プールサイドで食事をする」
といった違いにも似ています。
同じ食べ物でも、場所によってルールが変わることがあります。
観光地を訪れる際には、食べ物が販売されているかどうかだけで判断せず、どこで食べてよいのかまで確認することが重要です。
韓国ネットで「海外旅行のマナー」が改めて注目された理由
今回の件が韓国で話題になった背景には、韓国人の海外旅行者数の増加もあります。
海外へ旅行する人が増えれば、それだけ現地でのマナー問題が話題になる機会も増えます。
そして現在は、スマートフォンで撮影した動画がSNSや動画サイトを通じて瞬時に広がります。
以前なら、その場にいた人しか知らなかった出来事が、現在では国境を越えて拡散されます。
その結果、
一人の観光客の行動が、その国の旅行者全体のイメージにまで影響してしまう
ことがあります。
これは韓国人に限った問題ではありません。
日本人旅行者にも同じことが言えます。
海外旅行で大切なのは「郷に入っては郷に従え」
海外旅行を楽しむうえで最も基本的なのは、現地のルールを尊重することです。
日本には日本のルールがあります。
韓国には韓国のルールがあります。
欧州や東南アジアなど、別の地域にもそれぞれ独自の文化や習慣があります。
旅行者がすべての文化を完全に理解することは難しいでしょう。
だからこそ、
「禁止」と書かれているものは避ける
「撮影禁止」と書かれていたら撮影しない
「飲食禁止」と書かれていたら飲食しない
という基本的な対応が重要になります。
分からない場合は、スタッフに確認するという方法もあります。
今回の件から考えたいこと
今回の出来事は、一部の観光客による行動をめぐるニュースです。
そのため、
「韓国人はマナーが悪い」
と国籍全体に広げてしまうのは適切ではありません。
一方で、明確な禁止表示や案内があるにもかかわらず、それを無視したのであれば、行動そのものについて批判を受けるのは避けられないでしょう。
重要なのは、
国籍ではなく、ルールを守ったかどうか
です。
日本人が海外で同じことをすれば、やはり現地から批判されるでしょう。
だからこそ、このニュースは韓国人観光客だけの問題として見るより、海外旅行をするすべての人が考えるべきマナーの問題として見ることができます。
まとめ
今回、韓国のネット掲示板「ILBE」で話題になったのは、別府市のかまど地獄にある足湯で、一部の韓国人観光客が飲食禁止のルールに従わなかったとされる出来事でした。
報道によれば、現場には飲食禁止の案内が複数あり、韓国語による案内放送も流れていたとされています。
かまど地獄は温泉卵などでも知られる観光地ですが、温泉卵を食べることと、足湯の中で食べることは別の問題です。
観光地では、それぞれの場所に衛生管理や安全確保のためのルールがあります。
今回の件から考えたいのは、「韓国人だから」という国籍の問題ではなく、
海外旅行では現地のルールを確認し、守ることが大切だ
というシンプルな原則でしょう。
スマートフォンやSNSによって旅行中の行動が世界中に拡散される時代だからこそ、一人ひとりの旅行マナーが以前よりも注目されるようになっています。
日本人が海外へ行く場合も、外国人が日本へ来る場合も、互いに現地のルールを尊重することが、気持ちよく旅行を楽しむための基本なのではないでしょうか。
参考情報
・ILBE掲載記事「日本温泉で『飲食禁止』を無視した韓国人…案内放送も無視」
・JTBC「事件班長」をもとにした韓国メディア各社の報道
・中央日報日本語版による報道